必要があって、10年以上前に自分で導いた摂動に関係する式を記したメモを読み返していた。そのメモを理解するには、通常の(平均ではない)
ケプラー軌道要素が、
接触軌道の6要素であることが本質的に重要であった。
ネットでは、「
接触軌道」がどのように説明されているか興味を持ったので、Google で検索してみた。ある天文台のページには、以下のように説明されていた。
天体の軌道要素は惑星の摂動によって刻々と変化している.接触軌道とは,ある瞬間における天体の位置と速度を,そこでの値として持つ軌道のことを言う.また,その“瞬間”のことを接触元期という.
これでは、殆ど説明になっていないと思う。別のサイトでも似たような不十分な説明であった。そこで、外国のサイトも含めて検索してみた。
Answers.com というサイトには、一つの言葉に対して、複数のサイトの説明が記載されている。
osculating orbit という所には、Science and Technology Dictionary の説明として、
(astronomy) The orbit which would be followed by a body such as an asteroid or comet if, at a given time, all the planets suddenly disappeared, and it then moved under the gravitational force of the sun alone.
と書かれていた。これは極めて判り易く、曖昧さのない的確な説明と思った。
「摂動源となる全ての惑星が突然に消えて・・・」というのが良い。地球周りの軌道では、惑星が消えるだけでなく、地球の重力ポテンシャルも瞬時に球対称になる訳である。つまり、接触軌道要素というのは、ある瞬間の宇宙機(or 天体)の位置・速度ベクトルを、(二体問題として)ケプラー軌道要素に変換したものという事である。二体問題に従う軌道を、ケプラー軌道というので、上の説明の括弧の部分は冗長ではある。