時々、「お宅の屋根に太陽電池を設置して、電気代の節約をしませんか。」といった勧誘を受ける。数百万円の初期投資を個人のローンで行ない、電力会社に支払う電気代の減少分の範囲内の金額でローンの返済を行なうシステムである。勧誘時に太陽電池の寿命は30~40年と言われた。机上の計算では、確かにメリットはあると思う。しかし、30年以上も本当にコストが掛からずに太陽電池が動作するのか、不安である。これからの商品であり、実績も十分とは言えないのではないか。
石油などの天然資源は、中国などの新興国の消費量の急増などにより、価格の上昇が避けられないと思う。太陽電池を各住宅の屋根に設置する方策は今後益々重要になって来るであろう。しかし、太陽電池の初期投資を各個人に負わせるのは適切な方法であろうか。今、電力は電力会社が発電所を作って運転して、各家庭に送っている。この延長で考えると、各住宅の屋根への太陽電池の設置は電力会社の投資で行なう事が考えられる。つまり、発電設備の設置は電力会社の役割と考える訳である。太陽電池のメンテナンスは電力会社の責任で行なう。そうすれば、各個人は太陽電池が寿命を全うするかなどの心配をする必要が無くなる。もちろん、太陽電池の設置に際しては、電力会社と各家庭との間で契約が交わされ、今までよりは割安の電気料金となる。
こんな普及策は如何であろうか。