Google Earth で見た世界の天文台 (2)---重力波望遠鏡---

 今回の記事の天文台はちょっと毛色が変わっている。天体観測は最初は光で行なわれていたが、最近は、電波、X線、γ線、ニュートリノなどでも行なわれている。更に次世代の天体観測として重力波を用いたものの研究開発が日米欧等で進められている。現時点では重力波の検出には成功していない様であるが、検出されるのはそれ程遠くない未来と思われる。重力波望遠鏡は最近はレーザーによる干渉を利用しており、地表に互いに直交する2つの直線アーム(数百メートル~数キロメートル)を設置し、そこにレーザー光を走らせている。サイズが大きい事から衛星画像に容易に捉えられるかなとの思いと、熱などの外乱を嫌って、もし地下数メートル程度のところに設置してあれば衛星から見ても判らないかもとの思いが、入り混じれていた。

 実際に衛星画像を眺めてみると、どこの重力波望遠鏡も Google Earth で十分に確認できた。この記事では、(1) 日本の TAMA-300 (アーム長 300m)、(2) ドイツの GEO600 (アーム長 600m)、(3) イタリアの Virgo (アーム長 3km)、(4) 米国のLIGO (アーム長 4km) の衛星画像を紹介する。

1. 日本の TAMA-300 (アーム長 300m)
 TAMA-300 は三鷹市の国立天文台内に設置されている。以下に国立天文台の衛星画像を示す。画像の上中央にある四角の建物が2つのアームの交点に当たる。東西方向と南北方向に1本ずつ長さ300mのアームが判る。国立天文台には将来の天文衛星の打合せでしばしばお邪魔しているが、今回初めて TAMA-300 の場所を確認した。
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2. ドイツの GEO600 (アーム長 600m)
 ヨーロッパには2つの重力波望遠鏡があり、その一つがドイツのハノーバーの近郊にある。このサイトに緯度・経度が載っている。以下にGoogle Earth の画像を示す。畑のあぜ道を利用しているようにも見える(単なる想像です)。
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3. イタリアの Virgo (アーム長 3km)
 イタリアの Virgo はアーム長が 3km もある。次に紹介するアメリカの LIGO (4km) に次ぐ長さである。ピサの斜塔で有名なピサの郊外に設置されている。以下に衛星画像を示す。ちょっと見辛いが、画像の右下1/4の領域に南北方向から30度位傾いた直交する2直線が見える。
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4. 米国のLIGO (アーム長 4km)
 LIGO は米国の2ヶ所に重力波検出器を設置している。ワシントン州のハンフォードと、ルイジアナ州のリビングストンである。ハンフォードの方のみ紹介する。シアトルの南東に約300km のところにある。衛星画像を以下に示す。
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 以上は地上に設置する重力波望遠鏡であるが、宇宙にアーム長が桁違いに大きい重力波宇宙望遠鏡を設置しようと言う検討が、やはり日米欧で進められている。米国とヨーロッパが共同で進めているのが LISA 計画(アーム長500万km)。日本が検討しているのが DECIGO 計画(アーム長1000km)。
by utashima | 2006-08-09 12:35 | パソコン | Trackback | Comments(0)
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