Gyao で 『アロー』 を観た。Gyao の解説には、以下のように書かれている。
幻の世界最速ジェット戦闘機“アロー”の開発をめぐる、事実を基にしたスカイ・サスペンス・アクションです。未だ航空機史上で多くが謎とされている、戦闘機“アロー”にまつわる悲劇的な運命を、フィクションを交えドラマティックに再現! 国家の陰謀、翻弄される航空機産業、そしてその背後に潜む米国との外交問題を軸に、物語は終盤に向かってスリリングに展開していきます!!
私はジェット戦闘機が好きで航空工学を専攻したものであり、第二次世界大戦以降のジェット戦闘機については殆ど知っていると思っていた。しかし、アローという戦闘機は記憶に無かった。
Google で検索してみると、フィクションではない事が判り、約3時間という長い映画ではあったが、最後まで引き付けられて観た。アロー開発は予算をかなりオーバーしたが、要求性能は満足できる所まで来ていたらしい。いよいよ生産開始という時、ソ連がスプートニクを打ち上げた。そのため、もはや戦闘機の時代ではなく、ミサイルの時代だという事になり、カナダ政府の判断により、アロー計画は中止された。アローの要求性能は、当時のアメリカの航空産業も不可能と判断した高いものだったが、カナダのアブロ社の技術陣はクリアした。カナダ政府の決断には、アメリカ政府の意向がかなり影響したようだ。アローを開発した技術者の一部は、アメリカに移ってジェミニ計画やアポロ計画に参加したとの事。また、アローの技術は、英仏共同開発のコンコルド開発にも反映されたとか。